今年も森の鳥の聞き取り調査しています。今のところ,初認の早い鳥が目につきます。初認が遅いことは後になってわかるので,そういったバイアスはかかってますけどね。まだ記録されずに遅いなと思うのは,山中湖のウグイスがありますが,シカの影響で減少していることが原因かなとも思います。 結果は,Xにツイートしています。 https://x.com/mjueta
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レンジャク類の全国分布:厳寒地に多いキレンジャク
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4月から森の鳥の聞き取り調査がスタートしました。その調査中に,レンジャク類の分布が話題になりました。「関東だとヒレンジャクばかりだけど,北海道はキレンジャクが多いよね」と。 キレンジャク(左)とヒレンジャク(右) 実際の分布がイメージ通りかどうなのか,そして,北海道と関東のあいだの東北あたりはどうなのか,バードリサーチの「 バードノート 」のデータを集計してみました。 バードノートのデータは「インターネットバードソン」を開始してから充実してきています。そこで,2019年のシーズン以降のデータを見てみました。レンジャク類は5月くらいまで黄色くされます。そこで,2019年の秋から2020年春までのデータを「2019/20」,2020年秋から2021年春までのデータを「2020/21」として集計しています。レンジャクを見たら,数も書きたくなるようで,個体数情報のあるデータが多かったのですが,ないものもあります。ないものについては1羽の記録とし,同じ地名の場所は最大値をその場所の記録として集約したのちに集計しました。 まずは,年変動をみてみました。2021/22年,2024/25年が極端に記録羽数が少ないなど,いわゆる当たり年と外れ年があることがわかります。なお,2019/20年は記録数が多いですが,福井県の記録が多く,この年に熱心に記録したなどの影響がありそうで,過大評価と考えられ,また2025/26年については,例年記録数の多い4月5月のデータが含まれていないので,過小評価になっていることは注意が必要です。 ヒレンジャクとキレンジャクの記録数の年変動 次に地域的な両種の差を見てみました。総記録羽数に基づく割合で見ても,記録件数に基づく割合でみても,想像していた通り,北ほど,そして雪の多い日本海側の方がキレンジャクの割合が高く,東北はというと,関東と北海道の中間くらいだといことが確認できました。中部の日本海側は東北に近いくらいキレンジャクが多いのですね。冬の寒さが変わってくると,こうした分布も変わっていくのか,バードノートのデータの蓄積は重要性を持っていきそうです。 地域別のキレンジャクとヒレンジャクの記録割合の違い
スズメの論文が公開されました
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「スズメが減っている」「絶滅危惧種に相当するくらいの減少だ」などと聞きますよね。でも実は,都心では増えていることが,東京都鳥類繁殖分布調査の結果からわかっているのです。 1990年代は都心部(東京の東に行く)ほどスズメの数が少ないという分布だったのが,2010年代は都心部ほどスズメの数が多くなるという逆転が起きているほどです。 「何故か」ということまでは,ハッキリしないのですが,今回まとめた論文では,考えられる原因についてまとめました。捕食者の猛禽が少ないこと,また,繁殖回数が多いことも原因の可能性があります。後者については,もうしばらくで,Strixに受理された別の論文も公開されると思います。 今回の論文はこちらから見られます https://doi.org/10.11211/birdresearch.21.A1
今年も秩父に巣箱を設置してきました
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12/2に秩父に巣箱を設置してきました。 夏にモノレールの免許を取って,はじめて自分で運転して山の中に。 これのおかげで亜高山帯まで,楽に巣箱が運べます。 今年は各地でクマの話題が出ていますが,秩父の山もクマの糞が目につきました。 どんぐりを食べた塊の糞よりも,そうでない糞がおおかったし,どんぐりの本体は見当たらないけれども帽子の部分はけっこう落ちていたので,どんぐりは不作のようですが,ないわけではない,という感じのようです。 この秋は回収できていないのですが,春に石田さんのどんぐりトラップの回収ができたら,そのあたりもわかるかもしれません。 今回の巣箱設置の際に,携帯電話を落として失くしてしまいました。これは悲しいことですが,そのおかげでラッキーなこともありました。繁殖期に哺乳類のいたずらか,巣箱が外れてやはり失くなってしまっていた巣箱カメラが携帯電話を探す過程で見つかったのです。 その映像がこちら。 4月にヤマガラが巣作りをしたものの,産座形成まではいたらず,放置してあったものが,6月8日になってから産座がつくられ始め,6月16日までに7卵が産まれました。この数は,秩父ではかなり多い数です。 6月29日にふ化したものの,ヒナがまだ小さい段階で7月4日に巣箱が落下してしまったことがわかりました。 秩父のコアプロットのこれまでの調査では,これまでやり直し産卵は確認されていなかったのですが,おそらくこれは,やり直しの繁殖だと思いますので,場所の違いなのか,これからやり直し繁殖が見られるようになってくるのかなど,気にしながら調査を続けたいと思います。