カッコウ:山中湖では復活傾向?
ジュウイチは青い鳥,ホトトギスはウグイス,ツツドリはムシクイ類と托卵する種が決まっていますが,カッコウは托卵相手の幅の広い鳥で,日本ではモズ類,オオヨシキリ,ホオジロ,オナガなどに托卵することが知られています。これらの鳥たちは森というよりは開けた場所に生息する鳥なので,カッコウも完全な森にはいなく,草原や湖,スキー場などの開けた場所に隣接する林で見られます。そのため,聞き取り調査の調査地の中では,池やスキー場が隣接している志賀高原と山中湖で聞かれ,天然林に覆われている秩父では聞かれません。
以前,山中湖の演習林で調査をしていた石田健さんの話では,山中湖では樹林化の進行などでカッコウが一時期あまり聞かれなくなっていたそうですが,2013年から2026年の結果では,記録率が下値も上値も切り上げていて,増加傾向にあるようです(図1)。
カッコウはホトトギスよりはやや早く記録される年が多いものの,カッコウ類では最後に渡来する鳥で,5月中旬に初認されることが多いです。これもホトトギスと同様ですが,山中湖の方が志賀高原よりやや早いものの,標高の影響は小さく,ほぼ同時に記録されます(図2)。標高だけでなく,水平分布でも同様で,バードリサーチの季節前線ウォッチで全国ほぼ一斉に渡来することが知られています(姜 2025)。
カッコウも日の出前後にもっともよくさえずりっていました(図3)。日の出とともにさえずり頻度が落ちていく鳥が多いですが,カッコウはある程度日の出の頻度を持続し,その後,時間とともに減少していました。
コメント
コメントを投稿