コルリ:シカの影響で秩父ではいなくなった
コルリは,チッチッチッ・・・・・ チーチュビチーチュビチなどと聞こえる声でさえずります。チッチッチッ・・・という前奏は他の鳥にはない特徴で,ここで簡単に聞き分けることができます。しかし,距離が遠いと前奏は聞こえにくいので,「前奏がないからコルリじゃないね」とは言えないので,識別の際には注意が必要です。
このコルリの記録が秩父では激減し,2020年代になってからは,年に数回記録される程度になってしまいました(図1)。藪に生息するコルリの生息地がシカの食圧でなくなってしまったのが原因と思われます。同様にウグイスもいなくなっていますが,ウグイスの方がかなり早くいなくなりました。コルリが最後までいなくならない傾向は他地域でも認められており(植田 2023),コルリの方がシカの食圧に強いのかもしれません。ただ,この残っている期間の繁殖成績がきわめて低いなど,生息しているだけで大きく影響を受けていて,強いわけではない可能性もあります。
図1.秩父のコルリの記録率の年変動
さえずり頻度の季節変化
志賀高原へはコルリは4月下旬から5月上旬に渡来します。その後さえずりは活発になっていき,6月上旬をピークに低下していきました(図2)。
さえずる時間帯
コルリはややさえずりの開始時刻の遅い種で,日の出前の時間帯から日の出30分後に向けて徐々に活発になっていきます。そしてその後安定的に推移していました(図3)。
図3.志賀高原と秩父のコルリのさえずり頻度と日の出からの時刻の関係
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