キビタキ:密度でさえずりパターンが異なる?

 キビタキは夏鳥でもっとも分布の広い鳥で,全国鳥類繁殖分布調査の2010年代の調査では,記録メッシュ数で7位でした(植田・植村 2021)。1970年代と1990年代には上位10位には入っておらず,分布も拡大しています。
聞き取り調査でも3か所すべてで記録されており,いちばん標高の低い山中湖でもっとも高密度に生息していました。

さえずり頻度の季節変化
キビタキは標高のもっとも低い山中湖には4月中旬に渡来し,秩父には4月下旬,志賀高原には4月下旬か5月上旬に渡来しました(図1)。渡来後すぐに活発にさえずるようになり,密度の高い山中湖では調査終了までその活発さを維持しましたが,密度の低い秩父では6月に入ると,志賀高原では6月後半には,さえずりが不活発になっていきました。



図1.各調査地のキビタキのさえずり頻度の季節変化(2011-2026)


さえずる時間帯
さえずる時間帯にも密度は影響するようで,山中湖では日の出前から活発にさえずっていましたが,秩父や志賀高原では日の出30分後にかけて,徐々にさえずりは活発になりました(図2)。


図2.キビタキのさえずり頻度と日の出からの経過時刻の関係



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